ポンコツ香港雑記

2016年9月から香港中文大学に交換留学している大学生の日記

キメ顔写真文化考察

違和感がひとつスッキリ。誰だって写真には綺麗に写りたいと思うけど、韓国の子の写真のこだわり方は他と違うと思っていた。基本的に写真で「楽しい雰囲気を伝える」ことはあまり意識していなくて、彼らの目指す良い写真とは(SNSを意識した)「その場にいた証拠+自分の綺麗な顔」なのだ。

ルームメイトがクラブに行って撮った写真を見せてきて「わたし、かわいく写ってる?」と聞いてきた。その写真はヨーロッパ系の友達二人に挟まれてヘーイみたいな写真で、人は膝まで入っているためとりわけ顔が大きく写っているわけではない。パッと見て仲間と楽しんでいることの伝わるいい写真だった。他の二人は大きく笑っており、本人もキメ顔で微笑んでいて顔が歪んでいるとかいうわけでもない。わたしには当初何が問題なのかわからなかった。彼女いわく、写真全体はいいから自分の顔が気になるらしい。んんん、拡大でもしない限りわからないと思う、それ以前に写真に写るとそもそもオーラや表情が別人…

楽しい場だったイェーイな写真ではダメで、完璧な顔の自分がいなければならないようだ。そして、留学でヨーロッパ系と一緒にクラブにいたという証拠になる。

韓国人留学生の他の人の写真なども見ていて抱いていた違和感がようやくわかった。どの写真でもその場の雰囲気関係なしに最上級キメ顔の自分が写っているのだ。パンケーキを前にふんわり微笑むとか、熱中して食べて頬を膨らませ目を細めているとか、そういうのは(少なくともSNSに上げるには)アウトのようだ。